Food Science and Technology Researchに当社の研究成果が掲載されました/ FBE(発酵大麦エキス)に含まれる尿酸排出促進成分ピログルタミルプロリン( pEP )について
当社の研究成果が掲載されましたのでお知らせします。
雑誌名:Food Science and Technology Research, 29 (4), 309–318, 2023
タイトル: Pyroglutamylproline purified from fermented barley extract increases ABCG2 expression in Caco-2 cells.
著者:Eriko UEHARA and Hideki HOKAZONO
三和酒類株式会社では、麦焼酎「いいちこ」の副産物である大麦発酵液の有効活用について長年研究を続けています。
このたびFood Science and Technology Researchに、FBE(発酵大麦エキス)に含まれる尿酸排出促進成分ピログルタミルプロリン( pEP )に関する論文が掲載されました。
大麦発酵液から精製された発酵大麦エキスP(FBEP)は尿中への尿酸排出促進作用により血清尿酸値を低下させることが報告されています。尿酸排出にかかわるトランスポーターであるABCG2(ATP-binding cassette transporter, subfamily G, member 2)は、腎臓や小腸をはじめとする多くの組織に発現しており、ABCG2の機能低下は日本人の痛風患者の約8割にみられます。本研究は、高速液体クロマトグラフィーを用いてFBEPから精製された化合物のうち、Caco-2細胞におけるABCG2の発現を促進する成分を同定することを目的としました。ピログルタミルプロリン(pEP)は、Caco-2細胞におけるABCG2のmRNAおよびタンパク質の発現を有意に増加させました。従って、FBEPに含まれるpEPが尿酸排出トランスポーターの発現を増加させ、尿酸排出を促進することにより、血清尿酸値を低下させることが示唆されました。
三和酒類では、一人でも多くの方の健康寿命の延伸に貢献したいと考えております。
本ページでは、発酵大麦エキスに関する最新の情報を随時発信していきます。